残り時間

人生が長いか短いかは人それぞれの感じ方だけど、確実に残り時間が減っていくということには誰もが納得すると思う。別に、人生とかそんな大げさじゃなくてもなんでもいい。今日だってすこしづつ終わっていくし、面倒な会議の時間も、好きな人と話せる時間も確実に減っていく。その減っていく感覚はふだん意識しづらいもので、極端にいうとほとんどの人は命が無限に続くかのような感覚で生きているんじゃないのかなと思う。人に時間を意識させてくれる時計は、針が進むけれど、1周回ってまた同じところに戻ってくる。何度でも。太陽も沈んだってまた昇る。何度でも。そうやって時間を感じているからそれがずっと続くと思ってしまう。だから、ふと砂時計ってすごいなと思った。あんなにわかりやすく減っていくことが可視化されているものは他にないんじゃないか。それに、時間は減っていくけどその分ちゃんと何かが自分のなかに積み重なっていってるように思えて、すごくいい。一般的な短針と長針が動く時計じゃなく、砂時計のような時間の捉え方ができれば、人はもっと一瞬一瞬を大切にできるのかもしれない。